UROBOROS [Remastered & Expanded]
ビジュアル系メタルバンドとして海外でも実績を築きつつあった中、リリースされたDIR EN GREYの7thアルバム
初めに結論を言うと今作UROBOROSは邦楽史上に名を残すであろう名盤だ!!!
海外でもそこそこ売れたようで、米国ビルボードランキングにもランクインした(ラウドネス以来ランクインした日本のバンドはいない)
音楽性としては前作でよりラウドなメタル路線に完全にシフトしたのだが、そこに宗教的世界観、京のより高音化したメロディーラインや今作からはグロウルやホイッスル使用も増えている
1曲目のSA BIRは混沌とした世界観へ一気に引き込んでくれるインスト
2曲目にしていきなり今回のアルバムの核となる曲…VINUSHKAである
いきなりこの9分超えという長尺曲を持ってきたのには意味があるようで、この曲を越えることによってようやくUROBOROSに入れるということらしい(笑)
さて、そんなVINUSHKAだがクオリティとして申し分なくしっかり構成されていることによって9分間飽きさせない…中盤の疾走パートは怒涛の攻めを見せ、1回落ち着いたところでまさかの太鼓によるドラミング、そして感動の大サビからの感情むき出しの疾走パートへ…
PVが原爆と絡められており、意図したかはわからないが歌詞の中にもそういうことを匂わせる部分が多い
「価値を見出せず首くくり13階段手を叩き馴れ合う人 女々しい思想に混ざり傷つけるそんな君がなんだか悲しすぎる」
この大サビの部分が素晴らしい…感動する!!
VINUSHKAはディルの全楽曲の中で1番好きだし、今まで聴いてきた曲の中でも1番好きかもしれない…もはや曲ではなくひとつの物語だと思っている!(笑)
8曲目の冷血なりなりせばは疾走感のあるメタルっぽい曲なのだが中盤にお経が入る(笑)なんともこういうところがディルらしいし個性は大事だ!
13曲目の凱歌、沈黙が眠る頃はリフやドラムが1番メタルらしい曲
ボーカルはサビがかなり高音でそれ以外はほぼグロウルやシャウト、さらにホイッスルボイスを使い分けている、もはや京は化け物である(笑)
14曲目のDOZING GREENも素晴らしい!元々シングル曲なのだがこの曲の世界観や構成がUROBOROSを作る上でかなり重要なテーマになったと思われる
ラウドに対応したヘビィな音作りや京のボーカルスタイル、独自に作り上げてきた世界観が高次元でミックスされている
最後のホイッスル4連発には度肝を抜かれた…(笑)
今回のUROBOROS であるがVINUSHKAについて語りすぎて他の楽曲についてあまり触れられなかった(笑)
もちろん触れられていない他の楽曲も1つ1つ素晴らしい!!
常に自らの音楽性を変え、進化し続けてきたディルだがこれが1つの完成系なのではないだろうか…私はそう感じた
素晴らしい名盤…聴けば聴くほど深い世界観にハマっていくこと間違いなしであろう
余談だがこのアルバムにはオリジナルとリマスター版があり、後者の方が音質が段違いにいいので買うとしたら後者がおすすめだ
満足度:100点
お気に入りの曲:全部
- アーティスト: Dir en grey
- 出版社/メーカー: free will (SME)(M)
- 発売日: 2008/11/12
- メディア: CD
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